相手が非を認めなくても、許す

「一言ゴメンと言ってくれれば、丸く収まるのに…」
「この人、何で謝らないんだろう?」
「自分のこと棚に上げて、この人は言いたいことばかり言ってくるなぁ」
パートナーや家族、友人など…
近しい関係になればなるほど、言いたいことが言い合える関係になっていく。
でもそんな相手ほど、喧嘩して「許せない」と感じる瞬間もありますよね。
そして、その瞬間に相手を責めたり謝らせたりしようとすればするほど、その時の話とは一見関係のない過去の自分の行いを引き合いに出されたりする。
「あなただって、あの時…」
「私の方が謝ってる!」
「そんなあなたに言われたって、何も響かないよ!」
そうなると、もう一体何を話し合っているのか、一体何が伝えたかったのかわからなくなって、収集がつかなくなってしまう。
それで時間が経って冷静になると、一見鎮火したように見えるんだけど、何かの拍子にまた喧嘩が勃発すると、また結局同じことを言い合っている…。
そして、「やっぱりあなたはわかってない」「こっちの伝えたいことが全然伝わってない」の応酬が続く…。
そんな経験、ありませんか?
(多分コレ、自分たちの喧嘩覗かれてた?って思う人も多いはず。それくらい、みんな通る道なんだよね。笑)
そんな喧嘩は、いい加減やめたいですよね。
そんな喧嘩の解決方法が、コレ。
相手が非を認めなくても、許す
謝ってもらわなきゃ気が済まないときほど、自分が先に相手を許す。
相手に一言物申したいときほど、先に許す。
相手が自分の非を認められないこと、謝れないことも、許す。
「相手に非を認めさせたり謝ったりさせないと、相手が成長しないんじゃないか。」
と思う人もいるかもしれないけど、それって実は真逆。
強制的に、本人が心から納得せずに謝ったところで、「謝らされた」という不満が溜まるだけ。そこに成長はないんですよね。
「謝りたい」「自分も悪かったな」という気持ちが芽生えてこそ、本当の成長です。
相手から「謝りたい」「自分も悪かったな」という気持ちが出てこないときというのは、大抵それなりの理由があるものです。
「相手が自分なりに考えて行動した結果、あなたの期待する結果にならなかった」とか、「そもそもあなたの意図が伝わっていなかった」とか、「のっぴきならない事情や不可抗力な状況があった」とか。
そして、その理由を聴かずに(考慮せずに)責められたり、謝れと言われたら…そりゃあ、納得できないですよね。
…で、納得できないんだけど、「あぁ、この人は今はまだ、私がどんな状況だったかというところまで頭が回らないんだな」と、許す。
結局、不毛な喧嘩をきちんと収めるには、どちらかが「先に許す」ことが必要なのです。
相手が非を認めようが謝らなかろうが、どんな間違いをしても、何ができていなくても、自分が「先に許す」ことで少なくとも自分自身を成長させることはできます。
自分が先に成長することで、相手を引き上げてあげるくらいのつもりでいましょう^^
(↑もちろん、それを相手に言ったら角が立ちますけど、笑。
でもいずれ、あの時「先に許す」をしてくれてありがとう、と認められ感謝される時が来ますよ^^)
二人ともがお互いに「先に許す」という気持ちでいられたら、最高ですね☆
「先に許す」をした後に、大切なこと
「先に許す」をしただけで、喧嘩は終わりではありません。
許した上で、伝えるべきことはきちんと伝えることが必要です。
「あなたは本当は△△してほしかったのに、○○をしてしまったことは、ごめんね。でも、私が○○をした理由を聴かずに怒られたのはイヤだったなぁ。」とか、「私も自分の非をすぐに認めなかったのは良くなかったと思う。”私の状況もわかってほしい”という気持ちが強かったから、あなたに責められたように感じて悲しくて、つい感情的になってしまったの。ごめんね。」など…
相手の気持ちを汲んだり、自分にできる反省を表した上で、「本当は○○してほしかった」「○○してもらえたら、もっと良かった」と伝えると、あなたが言いたいことを受け取ってくれる度合いはまるで違うものになるはずです。
「何も言わずに心の中で許して終わり」では、あなたが相手を許したという事実も、あなたが本当に言いたかったことも、何も伝わりません。
気持ちを言葉で表現するって、とても大事なことです。
それから、本当は相手を許そうとも、自分が悪いとも思ってないときには、どんなに言葉を選んでも、その心の在り方が必ず伝わります。
そんな時は、一度冷静になるための時間を取っても良いから、「私は相手の何が、こんなに許せていないんだろう?」「私は何を一番わかってほしいんだろう?」「私にもっと成長できるところ・直せるところがあるとしたら、どこだろう?」「相手が私に一番伝えたいことはなんだろう?」と考えてみてください。
このことをふと思い出して「冷静になって考えてみよう」と思えた瞬間に、きっとあなたは成長しているはずです^^
あなたが身近な人たちと、より良いパートナーシップが築き、高め合っていけますように☆ミ
「夫婦関係」専門コンサルタント、椎名優理でした^^