何度話し合っても解決しなかった夫婦喧嘩が減る、これまでと”真逆の”考え方

「もう、夫婦喧嘩はしたくない!!」
「何でいつも、この人とは喧嘩になるんだろう。他の人とは喧嘩にならないのに・・・」
と、思ったことはないでしょうか。
夫婦喧嘩って、本当にエネルギーめっちゃ使いますしね。
怒ってイライラしているのもイヤだし、子どもにとって悪影響なんじゃないかと心配になったりもする。
しかも、相手が全然自分の話を聴いてくれなかったり、そもそもまともな話し合いにならなくて結論も出ない。
話すだけムダだ・・・この人とは意見が合わないから離婚した方が良いんじゃないか。
そこまで考えたことがある人もいるかもしれません。
少なくとも、私はそうでした。
実は、ここに書いたことは全部、私も一度は・・・いや、数えきれないほど(笑)、思ったことがあります。
でも今は、そう思わなくなりました。
それはなぜか?
理由は2つあります。
1つは、単純に夫婦喧嘩をあまりしなくなったから。
もう1つは、夫婦喧嘩がイヤじゃなくなったから。
「は??夫婦喧嘩がイヤじゃない???そんなのあり得なくない??」
という声が聴こえてきそうです(笑)。
でも、これがあり得るんです。
それと実は、この2つの理由って本当はつながっているんです。
夫婦喧嘩がイヤじゃなくなると、夫婦喧嘩は減ります。
え?意味が分からない??(笑)
でも、とりあえず今これを読んでくれているあなたが、「夫婦喧嘩を減らしたい!」と思っているのは間違いないですよね。であれば、ここからは少し嚙み砕いてお話します。
あなたは夫婦喧嘩の本当の原因を、知っていますか?
物事は全て、原因があって結果があります。寒いからと言ってココアを飲んでも、原因が冷え性だったら意味がないように、本当の原因を知らなければ意味のある対策は取れないんです。
つまり夫婦喧嘩を減らすには、本当の原因を探るところから始めないと意味がないんです。
では、ここで1つ質問です。
あなたが夫婦喧嘩がイヤなのは、どうしてでしょうか?
- 全然話を聴いてくれない
- 機嫌の悪い人と一緒に過ごすのがイヤ
- 心穏やかに過ごしたい
- 怒ると疲れる
- いつも仲良くしていたい
- 雰囲気が悪くなるのがイヤ
- 怒鳴られたり、怒られると委縮してしまう
- 言いたいことが言えない
などなど・・・他にも、人それぞれ色んな理由があると思うんですが、私が聴きたいのは、もっと深いところです。
たとえば「全然話を聴いてくれない」のがイヤなのだとしたら、それはどうして?
その答えも、人それぞれあると思います。
たとえば「話を聴いてもらえないと、大事にされてないように思えるから」とか、「私のことを否定されているように感じるから」とか。
でね。夫婦喧嘩でまともな話し合いにならないときは、それが原因だと思って言い合いをしてたりするんです。
「もっと私の話も聞いてよ!」「ちゃんと聞いてるよ!」というやり取りだったり、「私のこと大事にしてよ」「してるよ!」だったり(笑)。うーん、ありがちですね(笑)。
あと、「じゃあ、どうしたら大事にしてることになるんだよ?!」って聴かれて、日常的にしてほしいと思ってたことを言うやつね。「ありがとうって言ってほしい」とか「たまにはお茶入れてほしい」とか(笑)。で、やったらやったで「心がこもってない」とか「今は要らない」とか言われて、また喧嘩になるやつね(笑)。
こんな風に、まともな話し合いにならないのは、まだ本当の原因にたどり着いてないってことです。
なので、もう一段深く掘り下げます。
じゃあ、「大事にされていない」と感じるのは、どうしてイヤなの?
「寂しいから」「惨めに思えるから」・・・これも人それぞれ、色んな答えがあるでしょう。
それで、出てきた答えに対して「どうしてイヤか」をどんどん掘り下げていくと、全部喧嘩の原因に思えてくるんですよね。だから「私にこんな寂しい想いをさせないでよ!」と相手を責めることも、できる。
でも、そうやって相手を責めて何か対策を打ったとしても、あんまり意味ないんです。
たとえば、「私は話を聴いてもらえてない時と、あなたが一緒にTVを見てる時にアイドルを褒めてるのを聞くと寂しいからヤメテ。」と言ったとするじゃないですか。
それに対して「じゃあ、君の話はいつも聴くし、君の前でアイドルを褒めたりしないよ」と言ったとします。
そして後日、「弟に新しい彼女ができたらしいんだけど、写真見たらなかなか可愛らしいコでさ。君も見る?」なんて言われようものなら「何よ!私には可愛いなんて言わないくせに!」と、結局怒ったりする。。
『アイドルだけじゃなく、弟の彼女も褒めたら怒るのか・・・。おばあちゃんだったら褒めてもセーフか?やっぱりアウトなのか?!オネエの場合は?!』
「もう、わからーん( `ー´)ノ」って話ですよね(笑)。
結局、無限にあるシチュエーションの中で、全てあなたの気が済むように対策するのは無理な話です。
もしそれを相手に求めたとすると、正直相手にとっては超ストレスですよね。もはや家に帰りたくないレベルで(笑)。行き着く先は浮気か仮面夫婦か離婚でしょう。
なので、相手を責めたり相手を正そうとしたり、相手を自分の理想に当てはめることは、喧嘩の解決策にはならないんです。
もう少し言い方を変えると、喧嘩の原因は「相手が」リクエストに応えてくれないことや、あなたの気持ちを察したり理解してくれないことにあるんじゃない。
つまり「相手が○○だから」とか「相手が○○してくれないから」というのは、喧嘩の本当の原因ではないんです。
夫婦喧嘩の本当の原因は、実は・・・
喧嘩の本当の原因が「相手が」じゃないなら・・・もう、おわかりですよね。
そう、お察しの通り「自分」です。
でも、誤解しないでくださいね。その先に続くのは、「(自分が)悪い」じゃないですよ。
「自分の中に、ある」。”ある”というだけです。
もう少し言葉を足すと、「あなたが今まで、それほど深く自分の心や気持ちを感じてこなかったことにある」んです。
例えば、
「寂しいなあ」「惨めだなあ」
その気持ちを感じてみると、今まで見て見ぬふりをしてきた「人から相手にされてない寂しい私」「惨めな私」など・・・認めたくない自分の姿や弱さと対面することになります。認めたくない自分の姿や弱さ・・・それは要するに、コンプレックスです。
「そのコンプレックスが許せないから」「そんな自分が嫌いだから」「そんな部分があることを認めたくないから」、その自分を見せられそうになると、「イヤっ!見たくない!」と言って反発したり、逆に相手を責めることで自分のことに触れさせないようにしてきたわけです。
「ぶっちゃけ、痛いとこ突かれた」から、腹が立って喧嘩してるんです。
「私のことばっかり責めて、あなたは何様よ」「自分のことは棚に上げてるくせに!」「全部私が悪いって言うの?!」と。
「私が謝ればいいんでしょ。」「はいはい、どうせ私が悪いんでしょ。」「・・・(もうこれ以上何も言うまい。)」っていう、激しい口論にならない喧嘩も根本的には一緒です。
喧嘩しているときっていうのは、自分の一部を嫌っていて、否定していて、許せなくて・・・言い換えれば、「自分と喧嘩している状態」だってことです。
だから自分に対して「悪い」とか「ダメだ」というのは意味がなく、むしろ逆効果で。
「いかに”そんな自分”を許してあげられるか」なんです。
夫婦喧嘩を減らすには
自分と戦うのをやめて、自分を許す。”そんな自分”を愛する。
それができた時、「同じ原因では」夫婦喧嘩することがかなり減ります。
「同じ原因」というのは、例えば「寂しい」が原因なら「寂しい」によるもの、「惨め」が原因なら「惨め」によるもの、という意味です。
でも多くの場合、そういう気持ちって、「寂しいし、惨めだし、こんな自分に自信もないし・・・」とかって、色々くっついてるんですよね。
なので、それらの原因を一つ一つ丁寧に、許して受け容れて、愛してクリアしていく必要があって。
その原因に気がつくためには、やっぱり喧嘩が避けられなかったりもするんです。
逆を言えば、「喧嘩にならなければ、その原因に気がつけない」とも言えて。喧嘩になるということは、もっと自分を愛せるということ。
そう思うと、喧嘩をすることがイヤなことじゃなくなって、むしろ「よし、自分をもっと好きになるチャンス来たー!」って思えたりするんです。
冒頭で私が「喧嘩がイヤじゃなくなると、喧嘩が減る」と言ったのは、「喧嘩がイヤじゃなくなるほど自分を見つめられるようになるころには、かなりのコンプレックスが解消されてるよー」というわけでした。
ん?ちょっと待って・・・
夫婦喧嘩を減らすには、自分を許すことや愛することが大事なのはわかった。でも、そもそも「自分を許す」とか「自分を愛する」って、つまりどういうこと?しかも、それってどうやるの??っていう疑問が残りますよね。
その疑問の答えは話せば長くなるので、また今度。
椎名ゆりでした。