頭の声、心の声、魂の声。

私たち人間は、3つの声を使って話しているのを知っていますか?
それは裏声、地声、涙声…ではなく。
「頭の声」「心の声」「魂の声」。
「魂」とか書くと、途端に怪しい話や宗教かと思う人もいるかもしれないけど、こちとら葬式と法事は仏教徒、クリスマスはクリスチャン、ハロウィンにコスプレ、初詣は神社にお参りする日本の代表的な”いいかげん教”に属しているので安心してください。いい加減は良い加減ってね(笑)。オヤジギャクジャナイヨ、アンガイマジダヨ。
とはいえ、ちょっと怪しい話に感じるかもしれません(笑)。
3つの声の、それぞれの特徴
頭の声
頭の声とは、言い換えると”思考”の声。ロジカルシンキング。
「○○するべき」「○○してはいけない」「○○した方が良い」という、禁止・強制するような言葉や、科学的・物理的・合理的・論理的な考え方で物事をとらえる。
親や先生から言われてきたことや、世間の風潮に合わせた考え、過去を活かした考えが根底にあり、”無難に””失敗しないように”、安全で賢く正しい行動をさせ、自分にとって一番良い選択しようとする。
頭の声に従って計画通りに実行する事により、それなりの実りがあるが、考えすぎが裏目に出て、「もっと自分の気持ちを優先しておけば良かった」というような失敗することもある。
考え尽くした時には「やれることはやった」という満足感や充実感も与えてくれるが、取り返しのつかない失敗をしたと感じたときに、一気に気力を失う可能性もある。
心の声
心の声とは、言い換えると”感情”の声。フィーリング。
「○○したい」「○○したくない」「なんとなく」という、子どものように感情や感性的な角度から物事をとらえる。”ワガママ”とも”素直”とも言える。時には言葉にならないこともある。
心の声の通りに発言すると、波風が立ったり炎上する可能性もある。「空気が読めない」「社会人失格」と言われることもあり、傷ついたり理解者がいないと途端に黙り込む。頭の声ばかり聞くようになると、心の声は何年も沈黙してしまうことがある(うつ状態)。
心の声に従って動いているとき、”自分らしさ”や”自然体”と感じる人が多い。ポジティブな時は心も行動も軽やかで、物事がうまくいきやすいが、ネガティブになった途端に急に足が止まり、動けなくなることがある。
魂の声
魂の声とは、言い換えると究極に冴えた直感の声。インスピレーション。
運命的に、しかし当然のように、自然と湧き上がってくるもの。
自分で「考えた」というよりも「与えられた」かのような、「そうしたい」というよりも、「最初からそう決まっていた」という感覚に近い。喜怒哀楽のどの感情よりも強く深く、”自分”と言う個人を超えた愛とつながった想い。
魂の声が出した答えには非の打ち所がなく、後から考え直しても神がかっているとさえ思うほど素晴らしいアイディアやヴィジョンの場合もある。あるいは全く理解できないほど超越し、常識破りな場合もある。
いずれにせよ、魂の声に従って動いているときは、失敗が功を奏すことも多く、小さな奇跡が重なることや、想像や理想を上回る結果になることも多い。
ただし、個人の執着やエゴが働くと良い流れが途切れることもある。純粋に他者や見えないものを信じきり、それらを意識し続けられたとき、結果以上の満足や至福の瞬間を与えてくれる。
あなたはいつも、どの声をよく聴いていますか?
「頭の声」「心の声」「魂の声」。
もしかしたら、「魂の声」は読んでも全く意味がわからなかったという人もいるかもしれません。「これってSFとか、映画の設定の話?」と思ったかもしれません。
いえ、これは「あなたの中には3つの声がありますよ(聴こえてないかもしれないけど)」という話です。
それであなたはいつも、どの声をよく聴き、どの声で話していると思いますか?
ちなみに3つの声の傾向を人の特徴に当てはめると、大まかにはこんな感じ。
「頭の声」によく従っている人は
◆要領の悪い人が理解できない
◆「~するべき」「~してはいけない」が口癖
◆話しているときに、結論を急ぐ
◆ルールをきちんと守ったり、守ってほしい
◆目標を達成したり、結果を追い求めるのが好き
◆出来事や現実を重視する
「心の声」によく従っている人は
◆感情が豊か(起伏が激しい場合もある)
◆相手のことをよく気にする or よく自己中と言われる
◆繊細で傷つきやすい
◆「○○だと思う」「○○な感じ」が口癖
◆やらなきゃいけない事をわかっていても、結果を求められると全く頭が回らなくなるほどしんどい。
◆人の気持ちを重視する
「魂の声」によく従っている人は
◆着眼点が人と違う(アウェーだと変わり者扱いされる)
◆スピリチュアルな話が好きで、目に見えないものに理解がある
◆些細な出来事にもよく感謝する
◆見えないところにも氣を込める(とても丁寧)
◆ここぞという時に、「考え」より「ひらめき」を大切にする
◆頭の声や心の声とは裏腹に、衝動に突き動かされてしまうことがある
◆流れや直感や違和感を重視する
この話の活かし方
「これ自分によく当てはまってるなぁ」「しっくりくるなぁ」と感じるものが、あなたの傾向です。
どれか1つの声にしか当てはまらない人は稀で、多くの人は頭の声と心の声を聴きながら生活していると思います。
魂の声をよく聴いている人は、現代社会が生き辛さを感じて引きこもりやすいか、自分の個性を活かして社会に貢献している人が多いと思います。
それなので魂の声をよく聴いている人の中には、実はこれを知っただけでも気がラクになっている人もいるのではないでしょうか。でも、あなたのすぐ身近にあなたのことを理解してくれる人がいなくても、あなたは間違っていないし、あなたの仲間はちゃんといるよ。
快適に生きてる人は、そのまま”わが道”を進んでくれたらよろし(笑)。
あなたの中にも3つの声は、ちゃんとある
「これさっぱり理解できないんだけど」とか、「こういう感じの人嫌いなんだよな」という傾向は、あなたの苦手な人の傾向ではないでしょうか。
とはいえ先に話した通り、あなたの中にも3つの声があります(聴こえてないかもしれないけど)。
あなたが「理解できない」「苦手だ」と感じるのは、あなたにもその部分があることを否定していたり、押さえ込んでいるからかもしれません。
もしかしたらあなたには、純粋で素直だった子どもの頃、あるいは物心つく前に、周りの大人や友人に笑われて傷つけられたり、激しく怒られたり、否定をされたり、ガマンを強いられた、というような”辛く悲しい過去”があるのかもしれませんね。
それが何か思い当たることがあれば、あなたはきっと近々それを乗り越え、苦手な人とも良い関係を築いていくことができるでしょう。(「どうしたら辛く悲しい過去を乗り越えられるか」は、また違う記事にしますね。)
そしてあなたの心は辛く悲しい過去を乗り越える度に、「~するべき」「~してはいけない」という頑なな強さや執着を手放すことになります。
そうすると、これまで頭の声が邪魔をして選べなかった、あなたにとってもっと大事なことが選べるようになっていきます。
それは言い換えると、”制限のない自由”の中から、自分の本当の望みを叶えられる豊かな人生への変化。
本来のあなたの声
実は頭よりも心、心よりも魂の声が、本来のあなたの声。
最初はバラバラのように感じる3つの声は、だんだんと1つに統合されていくように感じます。
頭でも納得していて、心も満たされていて、魂が震えるような喜びのある人生。
きっと人は本来、そんな究極の幸せを目指して歩きたいものなんだと思います。
「どうせ自分にはムリ」「普通でいい」
そんな頭の声は丸めてポイっとゴミ箱へ。
もっと豊かな人生でもいいじゃない♪
椎名ゆりでした。