「離婚する?しない?」後悔しない”離婚”の考え方

「離婚するかどうか迷っているんです」とか、「離婚したいけどできない」っていう人って、世の中結構多いんですよね。
私のところでも、そういう相談をよく耳にします。
そんなわけで今日は久々に”離婚”のテーマでお話したいと思います。
まずは頭の中の天秤で量っているものを知ろう
「離婚するかしないか」を悩んでいるときって、頭の中でメリットデメリットを考えて、天秤にかけている状態なんじゃないかなって思います。あるいは、メリットデメリットがわからなくて漠然と不安になっているか。
そうでなければ、考える間もなく離婚届を提出しているか、「離婚しない」と決意しているはずだからです。
ではまず、離婚におけるメリットデメリットとは何か。
これは大きく分けると、2つに集約されると思います。
それは”人”か、”お金”にまつわるもの。
”人”というのは、「親が」、「親戚が」、「社会的に」…という世間体だけでなく。
(むしろ世間体を理由に離婚できない人は、最近少ないんじゃないかな、という印象です)。
「子どもが」かわいそうとか。
「自分が」バツイチやシングルマザーになりたくないとか、老後一人ぼっちは惨めだとか。
離婚を切り出したら「パートナーが」怒り狂って何されるかわかんないとか、そういうの。
”お金”の場合は、「自分ではお金が稼げない」とか。
「生活レベルが下がる」とか、「税金や生活費的に得」だとか。
中には、タイミングを考えている人もいるかもしれないんですけど。
「まだ結論を出すには早いんじゃないか」とか、「もしかしたらまた良い関係に戻れるんじゃないか」とか。
あるいは、「子どもが大きくなったら」とか。
でもそれも今結論を出すことで「周りを」振り回さないためだったり、面倒な手続きを「自分が」したくないだったり、別れて「自分が」後悔したくないだったり。
結局「人」か「お金」に関るものな気がします。
そんな風に、まず自分が何をメリットデメリットと感じているかを知ることって、すごく大事なんですよね。
それで…悩むということは、そのメリットデメリットを考えて、答えが出せなくなっているんだと思うんですよね。
じゃあ、自分にとってのメリットデメリットがわかった上で、次にどうしたら良いか、という話です。
後悔しない選択をするために
離婚するにしても、しないにしても、一番出したい結論は「後悔しない選択」ではないでしょうか。
だからメリットに対してデメリットが大きいと、すぐに結論が出せないんですよね。
デメリットがあるってことは、後悔する可能性があるってことだから。
かといって、どっちつかずで悶々としたまま過ごすのも、正直しんどいですよね。
「この悩みっぱなしの日々から解放されたい…!」そう思うのも無理ありません。
じゃあ、どうしたらその悩みから解放され、後悔しない選択ができるかというと…。
とことんつきつめて考える。
だと思うんです。
「もう十分、知恵熱出そうなほど考えたよ!」という声が聴こえてきそうです(笑)。
うん、メリットデメリットに関しては、十分考えたと思うんですよ。
でも考えるべきは、そこじゃないんです。
もう一段、二段深く、自分の心の中に潜り込むように考える。
そのメリットって、本当にメリット?
そのデメリットって、本当にデメリット?
そうやって、信じてやまない”自分の価値観”を敢えて疑ってみる。
もしかしたら、そのメリット、デメリットの価値観は、自分のものじゃないかもしれないからです。
例えば「子どもがかわいそう」って、親が離婚した家の子どもに対して「かわいそう」と言っているのを聴いて、「離婚すると子どもがかわいそうなんだ」と思い込んでいるだけかもしれない。たまたま親が離婚をして寂しそうにしている子が知り合いにいて「かわいそう」と思ったかもしれない。
でも「子どもがいるから離婚をしない」と言っていた両親が、自分が成人したと同時に離婚して幸せそうにしているのを見て、「自分のせいで両親が離婚できなかったんだ」と傷つく人もいる。(実際そういう友だちがいるんですけどね。)
そんな風に価値観って、案外”思い込み”や”刷り込み”もあったりするんです。
だから、その価値観が「本当に自分のものか」というのは重要です。
それでもしその価値観が自分のものではなかった場合、これまで想像してきたものがメリットやデメリットではなくなったりします。
そうすると、メリットやデメリットという考えに囚われない選択ができるようになります。
結局後悔しない選択って、メリットデメリットという価値観を超えたところにしかないと私は思うんですよね。
多くの場合メリットデメリットは”枝葉”であって、”根幹”ではないから。
それでもつい考えてしまうのは、自分や人を納得させたいからじゃないでしょうか。
メリットもデメリットも「ない」前提で考える
では、どうしたら「離婚するかしないか」の根本が見えてくるのか。
それには、「そもそもメリットもデメリットも、どちらもないとしたら?」という前提で考えることが大切です。
これまで考えてきたメリットもデメリットもないとしたら…。
今のパートナーと一緒にいたい?
あるいは、一緒にいるのを自然だと感じる?不自然だと感じる?
もっと曖昧でもいい。
ナンカ一緒にいた方がイイ感じ?イヤな感じ?
中には、頭では「この人と一緒にいるなんてイヤ!」って思うのに、心では「何か離れちゃいけない感覚」を持つ人もいるかもしれません。そんな矛盾に葛藤や戸惑いもあるかもしれないけど、メリットデメリットを考えて頭でっかちになるよりも、むしろ健全なことだと思います^^
それに「それらしい理由」がなく離婚する、しないを決めても良いのです。
それを「してはいけない」と思う”心の不自由さ”が、結婚生活に影を落としていることもあるかもしれませんからね^^
パートナーと出逢った意味~”やり残し”に取り組む~
それから、一緒にいる今じゃないとできないことってなんだろう?って考えるのも大事なことです。
これは「家族揃って○○に行く」とかいう、物理的や表面的な話ではなく。
パートナーとして出逢った意味…とも言えるかもしれません。
何を学び合い、何を伝え合い、何を感じ合い、それは人生にどう活かすために必要だったのか。
お互いに何が足りなくて、何をパートナーとしてやり残しているのか?
今のパートナーとの”やり残し”がある人は、必ず次のパートナーとの間で同じ課題に取り組むことになります。
「どの道取り組むなら、別れたっていい」と思うのか。
「別れても意味がないから、今取り組む」と思うのかは自由。
ちなみに私はバツイチになって、今の旦那さんと結婚して冷戦して、フィリピンの離島で「この人と別れても意味ない」「ここで逃げたら負け犬。私は生きてる価値がない。」というところまで追い詰められて、腹をくくったタイプです(笑)。
感覚的には1人目の旦那さんとの間でやり残した宿題が、今の旦那さんとの間でもっと切羽詰った状況でやる羽目になった…っていう感じですね。
それは今の旦那さんとだから乗り越えられたとも言うし、今のうちだったからまだ乗り越えやすいほうだったとも言うかもしれない。
何にしても、自分の宿題は遅かれ早かれ自分でやることになるってことですね。
(夏休みが終わるこのタイミング…図らずも何だかタイムリーな話。笑)
まとめ
これまで深く考えてこなかったこと、やり残したこと、人生の宿題について、この機会にとことん考える時間を取ってみるのも良いと思います。
大きな決断をするときというのは、人生が大きく動くときでもあります。
大変かもしれません。でも「大変」だからこそ「大きく変わる」のです。
ちょっと長くなりましたが、ここまでの内容をとことんつきつめて考えて、感じてみてください。
そんな風に取り組み始めること自体が、人生の新しいステージの始まっている証です^^
新しいステージへ今のパートナーと一緒に上がっていくのか、そうでないのか。
自分の人生に真剣に向き合えばきっと、「後悔しない選択」が見えてくるはずです。
セラピスト、椎名優理でした。